2005年06月07日

キャッシュフロー経営

BSC の解説をした際に、財務の視点でキャッシュフローがあると書きました。
今日は基本的な3つのキャッシュフローについて書きたいと思います。

<なぜキャッシュフローが注目されるのか>

一昔前までは、キャッシュフローと言う言葉自体、あまり聞きませんでした。
売上高、(営業・経常・純)利益、資産、資本というのが主な財務指標でした。

しかし、実際の取引では利益の額だけ現金があるわけではありません。
例えば、500円で仕入れたものを 1,000円で売ったとしましょう。

この時、仕入れは現金で、販売はツケ(売掛金)で行うとどうなるでしょう?
名目上は売上高 1,000円、利益 500円となります。
しかし、ツケを回収できるまでは現金は -500円のままです。
ここに利益と現金との間で差が出来るわけです。

こうなると、次の商品を仕入れるための現金がなくなります。
さらに、ツケが回収できないと名目上は黒字でも現金がなくなってしまいます。
こうして運転資金がなくなることを「黒字倒産」と言いますよね。

そのような現金不足を表向きに出したのがキャッシュフローという数値です。
これを見ると、その企業が現金をいくらもっているのか、一目瞭然です。

<3つのキャッシュフロー>

では具体的にどのような指標が使われるかと言うと、以下の3つがあります。

(1)営業活動によるキャッシュフロー
 企業の本業による儲けとして稼ぎ出した現金のことです。
 つまり商品やサービスを仕入れて販売し、代金回収したお金の残高です。
 これがマイナスになるということは、売掛金を回収していないという状況が
 想像でき、最終的に回収不能となる恐れもあり、問題です。

(2)投資活動によるキャッシュフロー
 企業の投資活動による現金の流れを表す数値です。
 設備投資や有価証券の取得・売却などを指すため通常はマイナスとなります。

(3)財務活動によるキャッシュフロー
 企業の事業活動を維持するために必要とする資金の調達・返済を表します。
 借入や社債発行等でお金を得た場合はプラスとなります。
 逆に、借入金の返済を行った場合などはマイナスとなります。

<キャッシュフローの評価>

基本的には上記の3つの値の合計が評価指標となります。
事業年度や四半期などでこれらの値を算出し、その合計がプラスであれば現金・現金同等物が増えているという意味で、マイナスであれば減っているということになります。もちろん増えていることが望ましいのですが、増えた分を株主に還元するなどの施策を行うと、評価も上がります。

要は、運転資金として十分な現金(同等物)を持ち、必要以上に貯め込まないことが評価につながるのではないでしょうか。
現金の収支を公表すること、これもビジネスの掟の一つです。
posted by jhirano at 14:52| 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | ビジネスの掟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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