2005年06月16日

主な経済指標

今日はマクロ経済における主要な経済指標を簡単に説明します。
説明するのは、雇用統計・鉱工業生産指数・消費者物価指数・国内企業物価指数・工業統計・商業統計・産業連関表・景気動向指数についてです。

<雇用統計>

厚生労働省が実施している労働統計のうち、雇用に関する統計の総称です。

雇用(入職・離職等)、給与、労働時間、勤務日数などの調査を行い、その結果を公表しています。完全失業率や有効求人倍率などもこの統計の一部です。

<鉱工業生産指数>

日本の産業には、農林漁業・建設業・製造業・サービス業など様々な業種があります。これらの中で、鉱業と製造業が生産している量を指数としてまとめたもののことです。生産・出荷・在庫・在庫率という4つの指数が算出・提供されています。例えば、銅の生産(産出)が増えると指数は上昇します。これは日本の生産状況を測る上で、最も代表的な指標として取り上げられています。
(さすが「モノづくり日本」ですね。)

<消費者物価指数>

英語では CPI(Consumer Price Index)と言います。
これは、全国の世帯が購入する各種の商品(サービスも含む)の価格の、平均的な変動を測定するものです。すなわち、ある時点の世帯の消費構造を基準に、それと同等のものを購入した場合に必要な費用が、どのように変動したかを指数値で表しているものです。

<国内企業物価指数>

企業間における商品の取引価格に焦点を当てた物価指数です。以前は「卸売物価指数」と言われていました。企業間取引も、消費者の需要意欲を反映するため、この指数が景気判断に活用できると考えられています。特に、国内向けの国産商品の企業間における取引価格を対象としています。

<工業統計>

経済産業省が行っている、統計法に基づく国の指定統計調査です。
(ア)「製造業」に属する事業所(国営を除く)を対象として、
(イ)毎年末(12月31日)現在の、
(ウ)事業所数、従業員数、製造品出荷額、原材料使用額などを調査し、
(エ)工業の実態を明らかにすることを目的としています。
日本の工業動向の実態を明らかにし、各種政策等へ反映するために行われています。そのため「製造業の国勢調査」とも言われています。

<商業統計>

こちらは工業統計の商業版です。日本の商業活動の実態を明らかにするのが目的です。商業(卸売業、小売業)を営む全ての事業所が対象となっています。5年ごとに18項目から成る本調査を、その2年後に9項目から成る簡易調査を行っています。

<産業連関表>

経済活動というのは、各産業が個別に存在しているわけではありません。産業相互間、あるいは産業と家計などの間で密接に結びつき、相互に影響し合っています。このような各産業間の結びつきの強さなどを一覧表にしたものが産業連関表です。素材屋→加工屋→部品屋→製品屋といったような、産業同士の関連を数値で表しています。

<景気動向指数>

英語では DI(Diffusion Index)と言います。
これまで見てきた通り、景気を測る指標には様々なものがあります。しかし、どれも一長一短で、「これを見れば景気動向が全てわかる!」といったものはありません。そこで考え出されたのがこの指数です。
いくつかの代表的な指数の状態を見て、改善/悪化といった状態を確認します。「改善」となった指数の数で景気動向指数の値が決まります。(詳細省略)


以上、景気動向を知ることができるいくつかの指数を紹介しました。
聞いたことがあるものもあれば、初めて聞いたようなものもあると思います。
そうでなくとも、具体的に指数の意味を知っていた方は少ないのではないでしょうか。良い機会なので、この際覚えてみてはいかがでしょうか?

# 本日の記事は厚生労働省、経済産業省、総務省のページ他、いくつかのページを参考にさせて頂きました。

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posted by jhirano at 18:34| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済学(マクロ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月15日

景気と景気変動・景気循環

今日はマクロ経済学の中でも、割と身近な「景気」についてです。

<景気>

そもそも、景気という言葉は良く使いますが、何だか説明できますか?
簡単に言うと、「景気」とは経済活動の勢いのことです。

モノが良く売れて、企業が儲かり、社員である個人の所得が増える、このような状況が好景気ですね。経済活動の勢いが強い状態です。
逆に、モノが売れず、企業が儲からず、個人の所得も増えない(または減る)ような状況が不景気です。経済活動の勢いが弱いか後退している状態です。

<景気変動>

景気とは経済活動の勢いですが、それは絶えず変化しています。
好景気の時もあれば、不景気のときもあります。
このように、景気の勢いが変わることを「景気変動」と言います。

<景気循環>

景気変動には一定の波があると言われています。
一定周期で好景気と不景気が繰り返される、というものです。
代表的な周期に、40ヶ月・10年・20年・50年という4つの説があります。
これらの、一定の周期を持った景気変動を「景気循環」と言います。

【1】キチンの波

約40ヶ月の周期を持った景気循環は「キチンの波」と言われています。
これはアメリカの経済学者キチンが明らかにしたもので、企業の在庫投資が約40ヶ月で一巡するということから導き出されました。そのため、在庫(投資)循環、小循環、短期波動などと呼ばれることもあります。

【2】ジュグラーの波

約10年の周期を持った景気循環を「ジュグラーの波」と言います。
これはフランスの経済学者ジュグラーが明らかにしたものです。企業の設備投資が約10年で一巡するということから導き出されました。そのため、設備投資循環、主循環、中期波動などと呼ばれることもあります。

【3】クズネッツの波

約20年周期の景気循環は「クズネッツの波」と言われています。
これはアメリカの経済学者クズネッツが明らかにしたものです。建築物の需要の波が約20年で一巡するということに起因しています。そのため、建築循環と呼ばれることもあります。

【4】コンドラチェフの波

約50年の周期を持った景気循環を「コンドラチェフの波」と言います。
これはソ連の経済学者コンドラチェフが明らかにしたもので、技術革新が約50年周期で起きる、っということに起因しています。大循環、長期波動などと呼ばれることもあります。


個人的にはこれらの4つの波を覚えるときに、それぞれの頭文字を取って「キ・ジュにクズ・コを(喜寿に葛粉を)」と覚えています。(想像しながら)
こういった用語を覚えておくのも悪くはないですよね。
どれだけ役に立つかわかりませんが・・・。

posted by jhirano at 21:35| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済学(マクロ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月14日

貯蓄と投資

マクロ経済の用語に「貯蓄」と「投資」というものがあります。
ここで言う投資とは、株式投資などのような一般的な投資とは意味が異なります。
今日は経済学における貯蓄と投資について述べます。

<消費>

貯蓄と投資を知る前に、「消費」という言葉があります。
消費とは、企業などが稼いだ所得を、現在のために使うことです。
今、必要な費用として使っていくことを言います。

<貯蓄>

消費に対して「貯蓄」とは、稼いだ所得を、将来のために残すことです。
今使わずに、将来必要となる時のためにとっておくのが貯蓄です。

<投資>

「投資」とは、貯蓄を資金源として将来役に立つ物財を購入することです。
物財とは、住宅や生産設備、施設などのことです。
投資の対象となったものは、将来の所得としてお金を稼ぐ源泉となります。

これらの言葉を図示すると下図のようになります。
貯蓄と投資.JPG
図:経済学における消費・貯蓄・投資の概念

これらは現実的はあまり役立たないかもしれませんが、経済学の知識として知っておいても良いと思います。
posted by jhirano at 17:33| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済学(マクロ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月13日

GNPとGDP

国民全体の所得や生み出した価値を考えるときに、2つの概念があります。
一つは「国民」という概念で、もう一つは「国内」という概念です。
それぞれの代表的な指標として、GNPとGDPがあります。

<GNP:Gross National Product>

国内に所在・居住する企業・団体・個人が受け取った所得の総額で、国民総生産と言います。言い換えると、ある国の国民が一定期間内に生み出した付加価値の総額のことです。

付加価値とは、企業などが生産活動で生み出した生産物からその原料などを差し引いたものです。
 付加価値=総生産額−中間財投入額

外国企業が日本で得た所得はGNPの対象外であり、日本企業が外国で得た所得は対象となります。また、最近では所得という視点からGNI(Income)と言われることもあります。

<GDP:Gross Domestic Product>

日本国内における生産活動全体の総額で、国内総生産と言います。
 GDP=GNP−海外から受け取る要素所得+海外へ支払う要素所得
    =GNP−海外からの純要素所得
と表されます。

外国企業が日本で行った生産活動はGDPの対象であり、日本企業が外国で行った生産活動は対象外となります。

GDP統計は、国民経済計算と言われる、国全体としての経済取引を全体的に記録する統計指標の一つです。国民経済計算は、経済のフローとストック、モノとカネの面から経済活動を多面的、包括的に表したものです。

フローとは、一定期間内に行われた生産や取引の量を測ったもので、ストックとは、ある一時点に存在している資産や負債の残高のことです。企業で言うと、フロー=損益計算書(P/L)、ストック=貸借対照表(B/S)と考えるとわかりやすいですね。


企業経営において、これらの基本的な経済指標を把握することは、ビジネスの意思決定上の基本となります。(ちなみに、2003年度の日本の名目GDPは約500兆円です。覚えておきましょう。)
posted by jhirano at 22:01| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済学(マクロ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月12日

国民所得の概念

マクロ経済の用語に、国民所得の(諸)概念というものがあります。
これは、一国全体の経済状況(貧富の状況)を把握するための尺度です。

最も代表的なのがGNP(Gross National Product:国民総生産)です。
1年間や3ヶ月間(四半期)における、その経済で創生された付加価値の総額です。
付加価値とは、企業などが生み出した生産物の総額から、原材料や燃料費などを差し引いた金額のことです。

その他にも、国民所得の概念を表す指標として次のようなものがあります。
国民純生産(NNP:Net National Product)
個人所得(PI:Personal Income)
個人可処分所得
(詳しい解説は別途できればと考えています)

国民所得の概念に対し、国内の概念というものも存在します。
(代表的な指標がGDPです。)
これについては今後解説したいと思います。

あなたの会社はマクロ的な視点で経済を捉えていますでしょうか?
国民所得の概念というものがあることを知っておいても損はないでしょう。
posted by jhirano at 21:58| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済学(マクロ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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